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「成功する」塾選び 10の観点

学習塾の経営コンサルタントが教える、正しい塾選び

3.問い合わせをしてみよう

集団塾がいいか、個別指導がいいか、大手がいいか、地域の塾がいいか、いくら検討ばかりしても、直接その塾を見ないことには始まりません。見当をつけた塾の情報収集をしましょう。

情報収集の手段は①ホームページ、②電話問い合わせ(資料請求)、③直接行ってみる、④面談を申し込む、というところです。ここでは、①~③について書きましょう。④は体験授業と同時に面談が行われる形をとっている塾が多いので、次の話にします。

まずは①ホームページで情報収集です。塾のホームページはどれも同じような作りになっています。最初に目に入るのが、「入会金無料!」とか「無料講習にご招待!」とかの料金に関する記事です。塾探しをする時期にもよりますが、春、夏、冬の講習会が塾にとっては大きな集客の時期ですので、そんな時にはお得に入ることができます。最近は価格競争が激化していて、「入会月1カ月分無料!」などずいぶんお得になっています。前にも書きましたが、塾にとってはマイナスなので、他で補うことになります。ただ、一度入会してしまえば、年間で30万円から70万円なので、入会時は低くしても、とにかく入会さえしてくれれば、というのが塾の狙いです。さらに、月々の料金には見た目の差はありますが、月々が低くても講習会の料金が高い、連休ごとに講座を開いて追加料金がかかるなど、マイナス分を補うために様々な手を打つのが塾の手段です。つまり、表面化される入会時の安さや月々の安さというのは塾を見分ける差にはなりません。大事なのは、年間でいくらかかるのかという表面化されない部分です。ただ、ホームページには年間の費用までは載せないですし、月々の授業料さえ載せない塾が多いのです。価格競争に自信のない塾は費用を載せません。ホームページで確認できる内容は他にもあります。コース設定や授業時間です。集団塾であれば、習熟度別や志望校別ににクラス分けをしていたりしますので、実際に通えるのかどうかという確認も必要です。ホームページからわかることはまだあります。見た目の問題です。きれいなホームページなのか、更新もされてないようなとりあえずのものなのか。一概に言うことはできませんが、ホームページがきれいな塾は教室もきれいです。その逆もしかりです。では、問題です。塾の先生は見た目に気をつける人が多いか少ないか。

これがびっくりです。わかっている先生は、かなり気をつけます。生徒や保護者の方に見られる仕事だということを。しかし、多くは気をつけていません。良い授業をしてれば関係ないだろうという判断です。良い授業をして、見た目もきれいであればもっと良くなると思うのですが、塾の先生は学んでいかない人が多いので、これでいいと思ったらそこからの成長をしないのです。面談のところで詳しく書きましょう。

大事なのはここからです。ホームページには他の情報も載っています。教育理念です。教育理念は必ず見てほしい。そもそも教育理念を持っていない塾もあります。保護者の方が求めるものは、成績が上がり志望校に合格することですね。塾はずっとそれを求められてきました。その結果、塾側も合格実績を前面に出したり、成績にこだわるようになってしまいました。中には、合格実績を作るために、成績優秀な受験生をつれて、受験ツアーをする塾もあります。塾が宿泊費や受験料を払い、絶対に行かない学校を受験させるのです。その塾に行ったからといって、みんなが希望の学校に合格するわけではありません。そして、合格実績は作ることができます。各塾の合格者数を足してみるとわかりますが、定員もしくは全合格者の数を上回ります。不思議なことですが、ダブルカウントなど当たり前です。そういうことをしてきたから、塾は信用できないものになり下がったのです。それでも、塾に求めるものはいつの時代も変わりません。しかし、考えてみてください。成績もあげてくれる、一生懸命やってくれる、合格も勝ち取ることができた。さらに、立派な教育理念を持っており、それに即すような教育をしてくれた、合格よりも大事なことを学ぶことができた、将来の夢は塾の先生ですとお子様が言うぐらいの影響を受けたらどうですか?そんなに良い先生に出会えたのね、それはとてもいい出会いだし、合格よりも重要なことを学ぶことができて良かったねと思いませんか?塾の教育理念は、「自分で物事を解決する力を育成する」とか「人として大事なことを教えます」という理念が多いです。月並みですが、ホームページで確認するのは理念を持っているかどうかだけでいいと思います。詳しくは面談で聞いてみましょう。教育理念はどんなことですか?と。面談している職員が答えられない場合は理念など形だけのものだと化けの皮がはがれます。私は理念を打ち出しているだけ立派だと思います。それほど塾というものは何も考えずに利益を追求するものが多いのです。

それと、検索をすると口コミ情報が出てきたりもします。これはなかなか信用できないものです。塾によっては、会社の指示として、口コミ情報を職員が投稿していたりします。そういうずるいことが外に漏れないように信用できる本部の職員にやらせていたりします。もちろん、善意で書いてくれている保護者の方や生徒がいるのですが、その選り分けができないので、鵜呑みしてしまうのはよくないと思います。

 

次に②の電話です。ホームページで確認できなかったことを確認しましょう。たとえば料金です。ホームページには料金を出していなかったり、一番安いものだけ出して、他にたくさんかかるという場合もあります。細かく聞いたほうがいいです。入会金はいくらですか、教材費はいくらですか、と。しかし、中には聞かれたことにしか答えないという詐欺のような塾もあります。一番いいのは、年間で合計いくらになりますか、という聞き方でしょう

電話では、相手の様子をうかがうこともできます。電話の応対だけで、嫌な気分になるようであれば、その塾は客商売であるという大前提を失っています。その、応対の感じ、感覚のようなものは気分で判断してください。ホームページの情報が少なければ、資料請求をしてみてください。住所や名前という個人情報を教えることとなるので、要注意ですが、ここでもその塾の様子をうかがうことはできます。遠方の塾でない限り、同じ市内だと思います。郵便局は24時間受け付けておりますので、当日に出せば、翌日には届きます。2日以上かかるようであれば、仕事の処理能力が低いと判断していいでしょう。それはお子様を預けても、何かと遅いことを示唆します。個人情報を教えるということは、入会しなかったら、DMは年に3回ぐらいは届くことになるでしょう。興味がなければ捨てればいいものです。悪用はされません

③直接行ってみる。まずは塾の外観を確認しましょう。外から確認できることは、たとえば、ゴミが落ちてないか、自転車が乱雑に並んでないか、外に出しているパンフ類がなくなってないかなどです。私なんかはあえて、お父さんお母さんが帰宅するような時間に外の自転車をきれいに並べたりしていました。途中から面倒くさくなって、生徒に厳しく言ってきれいに並べるようにさせましたが…そんな計算高い塾の先生が多いとはいえませんが、先生がきれいに並べていたとしても、自転車がきれいに並んでいるのを見れば、保護者の方は、生徒への指導がしっかりしているんだなと思ってしまいます。ゴミ拾いに関しては、私は単純に汚いのが嫌だったので、やっていましたが、平気で汚い塾は存在しますね。それはその塾の先生の職務怠慢だと思います。窓に外向けに「○○大学合格!」とか「定期テスト○○点アップ!」のような掲示が塾はよくあります。当たり前ですが、良いものを見せているのであって、みんなそうなるわけではありません。ただ、塾の先生は良い成績を見せることで生徒が単純に集まると考えています。そして実際に集まるのです。私は関東の中学受験で100人以上のクラスを担当していて、93%という第一志望校合格率を出しました。これは大きな評判となりました。その次の春に私は受験学年の担当を自らはずれました。最初は93%でちやほやされて、私も鼻が高くなっていたのですが、落ちてしまった7%の生徒の寂しげな表情が夢に出てきてしまい、やっと気づくことができたのです。塾講師は数字を相手にする仕事ではなく、子供という人格のある人間を相手にする仕事で、このままちやほやされていてはいけない、誰ひとりさびしい思い、悲しい思いをさせてはいけないとやっと気づいて、ちやほやされることから退場したのです。もちろん、多くの塾は実績という数字で競い合っています。私が少数派なのはわかっていますが、一石は投じたいと考えています。